兄に父から相続した財産の約半分を使いこまれた母が、
「もうやらないよ」と使い込みを水に流したことは何度か書きました
水に流したのは、真人間に兄が戻ることを(ずっと真人間ではありませんでしたが)期待して、
と言うよりも、高齢になって行く自分の世話をしてもらわなければならない、
と言う一種の対価のようなものだったろうと思っています
しかし、兄が提出を拒否している母の通帳を相続人の権限で銀行からコピーを取りましたが、
ここ十年くらいを見る限り、平然と、多額の母の預金を頻繁に、また、定期的に使途不明で引き出していました
兄の所有の不動産登記簿を取り寄せても、幾らかの賃貸物件を購入してはいますが、
私の感覚では、引き出した金額に見合わない、少なさです
多額の母の預金を引き出していながら、母の資産も、兄の資産も増えてはいません
一体引き出した多額の預金はどこに消えたのでしょうか
「また使い込むかもしれないよ」
と私は母との電話で何度も言いましたが、
私の予想が当たらなければいいが、と、いつも心の隅で思いながらも、現実には、やはりと言うか、使い込んでいました
兄はいつか使い込みになんの罪の意識も感じなくなっていたのだろうと思います
しかし、相続のときが来れば私に負けて一文無しになるかもしれない
そこで周囲の利害関係のある仲間達の意見もあり、公正証書遺言の作成に執心しはじめたのでしょう
なるほど、上手いことを考えました
しかし、じつは、これは家族内ドロボーの常套手段です
家族でなければ背任などの犯罪になります(罪はかなり重いです)
しかし犯罪であるはずの使い込みも、公正証書遺言で逆転満塁ホームラン、と言うわけです
我が国の犯罪者の再犯率と言うのは約50%です
犯罪者が出所するとその半数は再び犯罪を犯します
家族内ドロボーもおなじですね
何度も何度もドロボーはドロボーを繰り返すのです
そして最後に乾坤一擲、捏造するのが公正証書遺言というわけです