すでに書きました昨年の調停での、調停委員の弁護士の言葉を思い出します
「このくらいの(いい加減な)報告書なら私も書いていますよ」
と、M信託銀行の、報告遅れ、報告省略をどういうわけか熱心に弁護をするのでした
私の陳述は2~30分もかけたでしょうか
M信託銀行の代理人弁護士にはほとんどなにも言わなかったようで、私の待機時間は5分程度だったと記憶しています
あれやこれや情報を求め、総て回答しましたが、同時にそのすべての回答に反論をして来ます
ほとんど相手方弁護士と論争をしているようなかんじです
重大な責任のある遺言執行人の報告というものを非常に軽く考えています
こういうことをきちんとM信託銀行に報告してほしい、と言うと、
『あーっ!(いちいちそんなことうるさい』というかんじで要求を否定していました
何度か調停を経験しましたが、ここまで露骨に要求を否定されたのは初めてのことでした
そこで初めて相続財産の金額が10億以上である、この金額でこんないい加減な報告が許されるのか、と主張をしましたところ、
私の要求を否定することはしなくなりました
これは恐らく、表情は変えませんでしたが、おそらく金額の大きさに驚いていたからです
と言うのも、公正証書遺言無効裁判における多くの相続金額は5000万円以下であることが多いからです
彼もそのくらいの金額だと考えていたのであり、自分の引き受けた案件もおそらくその程度のものしかなかったからです
公正証書遺言無効訴訟では無効を求める側はほとんど敗訴をします
どんなにおかしな遺言の内容でも通ってしまいます
これは一つにはおかしな内容でも通してしまってさほど実害がない金額だからという裁判官の判断の面もあるのではないでしょうか
なので私のケースは非常に稀有なケースです
そして勝訴判決が出れば、この美味しい前例に倣い、世のこの多額の相続金額で財産の大部分を家族内ドロボーしてきた人は、全員必死で公正証書遺言を利用して、自分の特別受益のマイナスをプラスにひっくり返そうとするでしょう
これは社会的な影響は非常に大きなものになります(ドロボーの側は大喜びですが)
多くの場合、ドロボーがひっくり返した後、その家の財産は二度と立て直されることはなく、結局何年か後にその家はほぼ消滅する状態になるかと想像をします
多分、そんな法律ではいけない、と、我が国の国家の良心が、私に改革を託しているのだという気も最近はして来ました