極論かもしれませんが、
信託銀行の「遺言信託」という業務は禁止にしたほうが良いと思っています
金融業は、通常でも、国家にかなり保護をされており、保護されている立場を利用して様々な利益を上げることができます
昭和初期のような金融恐慌に対する恐怖感があるかもしれませんが、様々な銀行業の不祥事が相次いでいます
それに比して、法による銀行業への制裁は軽微で、ここにさらに銀行が甘え、増長する下地ができているように思います
銀行でも不適切な経営やモラルであれば、破産や廃業をしても良いのです
一般庶民の預金さえ保護されればそれで良い
潰れそうな銀行に公的資金を注入するとかいうよりも、預金の保護に国家は全力を挙げるべきです
遺言信託というのは比較的最近、信託銀行の業務として始まったものですが、何度も書きましたが、法律家の検討を経ずに、一民間企業の信託銀行が、法律家でもない、相続の案件の経験すらすくない、信託銀行の一社員の判断だけで、公正証書遺言を作成することができるようになりました
こういう素人商売で、ある家の何億、何十億という財産の永遠の帰趨が決します
これはほとんど信託銀行が業務として、企業の利益のために、自由に民間の相続に介入できるということです
企業というのは、モラルよりも利益を優先します
これは規模にかかわらずどんな企業でも同じ
経営者がそのモラルを維持するように努力をするかもしれませんが、かっこいい建前を言っていても、企業の利益のためにはモラルの形成に手を抜くのが普通です
法律家ならモラルがある、とは言い切れませんが、
少なくとも一企業の業務として扱うよりも、弁護士さんなどの方が、公正証書遺言を扱うのは合理的なのではないでしょうか