母が亡くなってからもうすぐ2年になろうとしていますが、
いまだに母が死んだということが実感として感じられません
最後の2年ほど、毎週、母のいる介護施設に訪問して花等を届けていましたが、
話すことと言えば馬鹿話ばかりで、笑ってばかりでした
「こういう話(馬鹿話)ができるのはOOだけだ」とよく言っていましたが、
今でも、よくひとりごとで母と馬鹿話をしています
独り言を言っているうちに本当に可笑しくなってきて、よく一人で大声で笑っています
馬鹿話はだいたい依然聞いたことがあるものでしたが、
ときどき初めて聞く内容のこともあって、
「ああそんなことがあったのか」と驚いていました
記憶は次々になくなってゆき数か月前のことは完全に忘れていますが、
逆に70年前の、祖母や父に受けたパワハラなどは、70年経ってもしっかりと覚えています
その後老いた祖母に復讐をはじめますが、なんだかいたずらっ子の復讐のようであまり陰湿さがありません
復讐の話を聞いても私は笑っているほどでした
前も書きましたが、誰もいないと怖くて仕方がない気の小さい(母には厳しい)祖母が夜入浴している際に、
家中の照明を消して真っ暗にして、庭に隠れて庭から祖母があたふたしている家の様子を窺っていました
きっと仇をとってやる、と、祖母が母にひとりごとを言っているのを近くにいてたまたま聞きつけた母は、
父や私に「仇とるって言ってた」と言っていましたが、これも、私は笑っているだけでした
先日、よくよく思い出して「あれ?ただひとりごと言ってただけじゃないか?ひとりごとまで追いかけなくてもいいだろう?」と独り言を言っていたところ、
突然、霧の中の人影のように、天然色で、目の前で母が大笑いしている顔が浮かんできました
これには驚きましたが、ここでも母に「だよね?」と普通に話かけている私がいました