家族内ドロボー(親の財産を使い込んだ相続人)は最後まで使い込みは認めないでしょう
また公正証書遺言の神通力とも言うべき力で、使い込みも帳消しにできます
でもその後の人生を彼はどう過ごすのでしょうか
使い込んだ負債は今もそのままですよ
また、使い込みが証明できなくても、使い込みの可能性があることは公的に流布されます
そういう世間の噂のなかで彼は残る人生のなかを生きていかねばなりません
全財産を自分のものにできればすべて自分の勝ちだ、と、彼は思うかもしれません
しかし、兄弟間のわずかに残っていたかもしれない最後の命綱は、公正証書遺言という鋭利なハサミで一瞬できられてしまいます
それがか細いものであったとしても、どこかに命綱を繋いでおきたい、あるいは繋いでおけるだろう、という希望的な気持ちは多少なりとも残ってはいましたね?
それが、切れた、と、多分あなたは今実感していることでしょう
あんな奴はもともと兄弟じゃなかったんだよ、と、変な結論に達するかもしれませんが、
さてそれでよかったのでしょうかね
兄さん